Quantum beam structure analysis lab. (Hoshikawa lab.)
Research and Education Center for Atomic Sciences, Ibaraki University
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研究概要
材料科学
量子ビームを用いて構造(結晶構造やミクロ構造など)と材料特性との関連について研究しており、 セラミックスからプラスチックまで、様々な材料に対して幅広く研究を行っています。 特に下記のクラスレートハイドレートの水分子の水素結合に着目した研究を行っています。
クラスレートハイドレート
日本近海の海底に大量のメタンハイドレートが埋蔵されており、次世代エネルギー資源として注目されている。 メタンハイドレートはクラスレートハイドレートと呼ばれる化合物の一つであり、水分子の水素結合によってカゴ状に形成されたホスト構造の中に ゲスト分子としてメタンが内包された化合物である。ゲスト分子には様々な種類の分子が内包されることが知られており、 この一連のクラスレートハイドレートの形成および分解メカニズムを明らかにすることを目的として結晶構造の観点から研究している。
最近、完全重水素化エタンハイドレートは低温で構造層転移することを報告した[1]。 この構造は、ゲスト分子が結晶内で向きが揃うことにより生じていることがわかっている。 水分子の硝子転移温度よりも十分に低い、30Kで起こっていることからエタン分子の特性によるものと考えている。 一つにはエタン分子は二つのメチル基で構成されており、このメチル基の量子トンネル回転によるものではないかと推測している。 ただし、固体エタンではこのような構造転移現象は報告されておらず、エタンハイドレート特有のものと考えている。
[1] A. Hoshikawa, Chem. Phys. Lett., 800 (2022) 139679.
装置開発
中性子回折装置本体をはじめ、試料交換搬送機構、各種高温炉、冷凍機など、様々な装置開発を行ってきました。 今後、装置の「自動化」が非常に重要であり、様々な制御システムの自動化に関する研究を行っています。 プログラミングはPythonをメインに実施しており、これまでプログラミングの経験がない方でも、色々と機器を動かしているうちに 自らプログラミングできるように指導します。独自の新しい制御装置の開発をしたい方は歓迎します。
研究室のメンバーと共にRietveld解析ソフトであるZ-Rietveldに関して、クラスレートハイドレートの構造解析をする上で 解析の自動化を行ないました。また、Raspberry Piを使った簡易的なWebカメラサーバーの製作や、測定機器のモニターなど、 身近な作業の効率化を目指した開発研究に関しても行なっています。
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